中国本土で、1か月の視聴回数が22億回を超えたという大ヒットの「孤高の皇妃」。
「孤高の皇妃」は、34歳という短い人生の中で7回も結婚をしたと言われているトンガ(ブシヤマラ)をモデルに、彼女の人生を描いたドラマとなっています。
トンガの人生はさておき、このドラマは、ヌルハチが後金を興し、さらに後継者争いをするヌルハチの息子たち、そしてホンタイジが清朝を興すところまで、割と史実に沿った内容で描かれているのが特徴ですよ。
今回は、そんな「孤高の皇妃」について個人的な感想を書き記しています。
「孤高の皇妃」の時代背景やキャストなど詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
実年齢とドラマ設定の年齢の幅がありすぎ⁈
「孤高の皇妃」で、一番感じたのは、俳優たちの実年齢とドラマ内の年齢が違いすぎて戸惑ったということ。
レイモンド・ラムさんが30代後半で10代を演じているのも違和感だったけど、そこは1人の役者が若い時から晩年まで演じるということで許せるとしても、そのまわりの方たちの年齢が…
レイモンド・ラムさんが演じるホンタイジは、このドラマの前半では、一番年少の役でした。
そして、その従姉であるトンガは、ドラマ内ではホンタイジの名付け親でどう考えても7~10歳は年上の設定と思われるのですが、実年齢ではレイモンド・ラムさんより8歳くらい若いタン・イーシンさんです。
さらに、ホンタイジの兄ダイシャンは、タン・イーシンさんと同じ年のチャン・ルイさんで、そのまた兄のチュエンは、そこからさらに7歳年下のワン・カイイーさんとなっています。
ホンタイジが主役なので、脇を若手が固めるのは仕方ないかもしれませんが、結構無理ある設定で、ホンタイジが最初に出てきたときは、違和感しかなかったぁ。
日本ではありえない配役です。
でも、中国ドラマではよくある感じで、見るからに年上の人が年下の設定だったりするのは当たり前なんですよね。
後半では、やっとレイモンド・ラムさんの演技に慣れたけど、最初のうちはそこが気になって、なかなかドラマに入り込めない感がありました。
ラブシーンがちょっと生々しい⁈
また、「孤高の皇妃」は、中国ドラマでは珍しいと思うのですが、ラブシーンが結構生々しかった。
まず、ヌルハチとグンダイのむつみ合っている最中に、トンガが部屋に飛び込んでくるシーンとか、ちょっとびっくりしました。
別に、裸が出てくるとかいうわけではないのですが…
また、ホンタイジとトンガのキスシーンも必要以上に長い感じがして、そんなにいる⁈と突っ込みたくなるほどでした。
きっと、同じように感じている方が、私のほかにもいると思います。
歴史ドラマは、そこまで生々しい感じはいらないかなぁ。と個人的には思っています。
レイモンド・ラムさんももういい年なので、若者のようないちゃつきは無理があるというか…。
イケメンぞろいヌルハチの王子ランキング
中国ドラマ「孤高の皇妃」の主人公であるトンガは、女真一の美女という設定なので、とにかくどんな男性からも好かれます。
特に、許嫁であるヌルハチの息子たちは、父親の許嫁だと知っていながら、トンガのことが大好きで兄弟で争いになるほど…。
そんなトンガに恋する王子たちの愛情表現をランキングにしてみました。
このランキングは、あくまでも個人的な好みで順位を設定しています。
4位 ダイシャン
私が感じたトンガへの愛情表現第4位は、第二王子であるダイシャンです。
ダイシャンは、物語の前半は、トンガと相思相愛で、将来を約束している仲でした。
父親の許嫁と結婚しようとするのだから、男気があるのかと思いきや、なかなか煮え切らないのよね。
トンガと結婚するためには権力を握らねば!と戦功を優先してしまう。
一度だけ、ヌルハチにトンガと一緒になりたいと嘆願するものの、叱責されるとすぐに引いちゃうせこい男。
そんなだから、結局トンガの心も離れ、ホンタイジに奪われちゃったのね。
最後の方は、ちょっとストーカー?と思うくらいになっていて、しつこさがまた…ね。
顔は、一番好みなんだけどなぁ。
3位 ホンタイジ
第3位は、ホンタイジ。
ホンタイジは、トンガに一途なんだけど、ちょっと腹黒い感じが…
たぶん、最初からトンガのことが好きなんだけど、ダイシャンと両想いということがわかっているので、とりあえず最初は従弟という立場を利用してトンガとの距離を縮めていきます。
そして、トンガがダイシャンに見切りをつけたころに一気に攻める。
トンガは、ホンタイジの策にハマった感じがしますね。
また、トンガのこと一途で大事なのはわかるのだけど、他の妃を冷遇しすぎるのと、「ひざまづかなくていい」とか明らかなえこひいきを見せちゃうところが、ちょっといただけないなぁ。
そんなことしたら、女たちはみんなトンガ(ハルジョル)を敵とみなして、標的としちゃうじゃん。
そして、ちょっと嫉妬深くて女々しいところも垣間見えるのもマイナスかな。
ただ、他の女子に目もくれず、一途なところは良きですね。
2位 ドルゴン
第2位は、転生したトンガ(ハルジョル)に一目ぼれしちゃうドルゴンです。
このドラマの設定では、たぶんチュエンの生まれ変わりだからなのか、結構強引。
その積極的な感じがいいよね。
どこかの姫とトンガを勘違いして、ホンタイジに与えてほしいと直談判するところなんか、男らしさを感じちゃいました。
それだけではなく、トンガが自分の誕生日を祝ってくれることにはしゃいでる姿も可愛かったしね。
1位 チュエン
第1位は、感情を丸出しにしちゃうチュエンです。
とにかくトンガが大好きで、所かまわず、感情を出しちゃうチュエン。
もちろん、父親のヌルハチに少しは気を遣ってはいるけど、最終的にはトンガを助けずに帰ってこようとするヌルハチが許せず、謀反を起こすという形になってしまいました。
処刑の前の日にトンガが牢に現れて、「来世は一緒になろう」と約束するシーンは、泣けちゃいましたね。
でも、来世と思われるドルゴンとも結局結ばれないんだけどね…。
あれだけストレートに感情を出してくるチュエンのことをトンガも嫌いではなかったはず。
ランキング外
トンガのことを別に好きではないのだけど、ヌルハチの弟ジュルガチの息子ジルカランは、奥さんのことを大事にしている男性でした。
この役をやっているリウ・ハイクアンさんは、「陳情令」の藍忘機のお兄さんだったのだけど、全然違う感じなんです。
「陳情令」では、イケメンとしてあがるのだけど、ここではイケメン⁈というくらい、雰囲気が違うのよね。
このドラマの方が先に作られているはずなので、かなりの脇役感がありますよ。
美女多しヌルハチやホンタイジの妃
中国ドラマ「孤高の皇妃」では、ヌルハチやホンタイジなど王の妃は多くいます。
この時代は、領土を拡大していくために婚姻関係を結ぶ政略結婚が多かったので、たくさんの妻を持つことで力を高めていったという背景があります。
なので、美しいからとか、好きだからとかじゃなく、誰の娘なのかということが重要だったみたいですね。
そんな妃たちについて感じたことをまとめてみました。
グンダイ
グンダイは、ヌルハチの2番目の大福晋になった人です。
元々、チュエンやダイシャンの母が大福晋だったのだけど、死去してからは、グンダイになっていたようですね。
ドラマでは、最初のうちだけヌルハチにかまわれていた感じはありましたが、その後は、トンガに対して嫉妬心丸出しで、トンガを貶めるためにいろんなことを画策する悪い女でした。
だけど、後にアバハイをいびっていたのに、そのアバハイに大福晋の座を奪われ、さらには、自分の息子のマングルタイに殺されちゃうという悲惨な人生でした。
ドラマの中では、とにかく後宮を統べたいという気持ちが強いかんじで、宮廷ドラマでよくある息子を後継者に…という感じが全くない女性でした。
女の戦いの中に生きている感じ。
やることなすこと成功しそうで、失敗する哀れな人でした。
アバハイ
アバハイは、ヌルハチの最後の大福晋となった人で、ドルゴンの母としても有名ですね。
ヌルハチと共に殉葬されてしまったので、若くして亡くなってしまいました。
ドラマ「孤高の皇妃」では、はじめはトンガのことを慕って天真爛漫の少女で可愛かったのですが、自分よりもトンガが注目されていることに嫉妬の念を燃やして、性悪女に変身してしまいました。
ダイシャンのことが好きなんだけど、ヌルハチの大福晋の座もキープしたいという、欲張りな女。
ヌルハチと結構年の差があったので、ヌルハチが死んだらダイシャンと…と思っていたのでしょうね。
まさか、ヌルハチが死んだら自分も殉葬されるなんて!
ダイシャンがいつまでもトンガのことを忘れられないから、アバハイも余計にトンガを敵視していました。
ずっと、トンガとはライバル関係にあったけど、トンガはあまり相手にしていなかったですね。
ブムブタイ
ブムブタイは、後に順治帝となるフリンを生んだホンタイジの妃です。
「孤高の皇妃」では、叔母の夫であるホンタイジのことを慕って、自分でたのんでホンタイジに嫁いでくるという女性となっています。
ホンタイジの愛を得ることができないブムブタイは、トンガのことを逆恨みしていました。
もっとも、ブムブタイが嫁いできたときは、ブシヤマラではなく、歩悠然だったので、ブムブタイからしてみれば、どこの馬の骨かわからない女に熱をあげているホンタイジのことを理解できなかったでしょうね。
とにかく、ずっとトンガ(歩悠然)を敵視している嫉妬深い女として登場しています。
他のドラマでは、このブムブタイが主役だったりして、このような描写になっているのは珍しいのでは?と感じました。
ジェルジェル
ジェルジェルは、後に皇后になるのですが、「孤高の皇妃」では、最初のうちは不遇な扱いを受けて可哀そうです。
ジェルジェルは、ホンタイジのことを好きとかそういう感情はあるのかもしれないけど、そこまで出すことはなく、どちらかというと、自分の部族のために嫁いできたということをよくわかっていて、自分のことよりも故郷を優先しているという印象です。
聞き分けのいい妃を演じていますが、後半ではやっぱり態度がでかくなってきますね。
ゲタイ
「孤高の皇妃」でのゲタイは、最初の大福晋ですが、本当は2番目の大福晋みたいです。
元々、トンガの侍女だったゲタイは、実はヌルハチの大福晋になったアバハイの叔母でした。
ホンタイジはトンガのことが好きなんだけど、一緒にはなれないから、カモフラージュとしてゲタイがホンタイジの妻になるというかわいそうな役回り。
でも、たぶんゲタイは昔からホンタイジのことが好きなので、そんな役回りでもうれしかったのでは?と思います。
ゲタイは、ホンタイジの妻になってからトンガと対立するようになるのかと思いながら視聴していましたが、最後までいい子だった…。
トンガとゲタイは本当の姉妹みたいでいい関係でしたね。
トンガ(ハルジョル)
でも、やっぱり一番波乱万丈の人生は、トンガですね。
イェヘ部にいるトンガの兄ブヤングが、トンガが女真一の美女と言われているのをいいことに、次々に政治の道具にして政略結婚させようとするひどい扱いを受けていました。
祈祷師に「トンガを手に入れたものは天下を手に入れる」と予言されたことで、余計に人生が狂っちゃいましたね。
男たちには、好気の目で見られ、女たちからは、ねたまれるという毎日。
美女がゆえに、苦しいこともあるのね。
最後は、転生してホンタイジと結ばれたのは良かったけど、ハルジョルになったということは、あの幸せも長くは続かないということなんですよね。
そう思うと、なんだか切ない。
中国ドラマ「孤高の皇妃」本音で感想【まとめ】
今回は、中国ドラマ「孤高の皇妃」を全話視聴した個人的な感想をまとめてみました。
とりあえず、イケメンと美女がそろっていたドラマだったので、それぞれの印象について記してみましたよ。
ドラマ全体としては、一人の女性の人生を振り返りながら、歴史的なことも楽しめる面白いドラマだったと思います。
今までは、ホンタイジが即位したところから始まるドラマをよく見ていたので、ホンタイジが少年のころからの歴史が盛り込まれていたのは、興味深く視聴することができました。
このドラマを見た後は、ぜひ「王家の愛-侍女と王子たち-」や「皇后の記」も視聴してみてください。
同じ登場人物でも目線が違うとこう違うのかということが、楽しめますよ。
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